○朝日町まちづくり条例

平成19年3月16日

条例第3号

目次

第1章 総則(第1条―第7条)

第2章 町民参加の実施(第8条・第9条)

第3章 町民参加の方法(第10条―第16条)

第4章 町民の意見等の取扱い(第17条)

第5章 雑則(第18条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、朝日町(以下「町」といいます。)の町民と町が協力して推進するまちづくりにおける町民参加の基本的な事項を定めることにより、魅力ある住みよい町をつくることを目的とします。

(用語の意味)

第2条 この条例における用語の意味は、次のとおりです。

(1) 「町民」とは、町に住所を有する者若しくは町内に住む者又は町に通勤若しくは通学する者をいいます。

(2) 「町の仕事」とは、町民がよりよい生活を営むために行う町の事業のことをいいます。

(3) 「町民参加」とは、町の仕事に町民の意見を反映させるため、その企画立案の過程において、町民の意見を聴くこと及び町民が自主的に活動することをいいます。

(まちづくりの基本理念)

第3条 まちづくりの基本理念(以下「基本理念」といいます。)は、町民と町がそれぞれに果たすべき責任と役割を分担し、相互に補完又は協力して行う協働を基本とし、次に掲げるまちづくりを進めます。

(1) 自然や景観、日常的な生活環境を損なわない環境重視の視点を持って、身近な生活基盤の整備と循環型社会の仕組みを創り上げ、子どもから高齢者まで誰もが安心して生活できるまちづくり

(2) 幼児教育、学校教育及び生涯学習の充実により次世代の人材育成を図り、町の財産である歴史、文化等の保存と振興を通じて、新しい文化を創造し、未来に向けた希望あふれるまちづくり

(3) 地域社会における支え合いの精神のもと、保健及び福祉の充実を図り、町民が常に健康ですごせるまちづくり

(4) 各産業の振興と新産業の創造を図るとともに、適正な行財政運営を推進する確かな足取りによるまちづくり

(5) 町民と町が相互に手を取り合って、自立したまちづくりが推進できる仕組みを作り、国際的な視点を含めた様々な交流を促進し、町の魅力の発信力を向上させるまちづくり

(町民の責務)

第4条 町民は、基本理念に基づき、特定の個人又は団体の利益を追求するのではなく、町全体の利益を考慮し、自主的にまちづくりに取り組むよう努めます。

(町の責務)

第5条 町は、基本理念に基づき、町民の自主的なまちづくり活動の促進に努め、地域のまちづくり活動を支援します。

2 町は、町民に関わる施策の立案、決定及び実施に当たっては、その必要性及び妥当性を町民に説明する責任を果たすよう努めます。

(町長の責務)

第6条 町長は、町民の信託に応え、町政の代表者として、基本理念を実現するため、公正かつ誠実に町政の執行に当たり、まちづくりの推進に努めます。

(議会の責務)

第7条 議会は、町政運営に町民参加が効率的に反映されているかを調査、監視するとともに、町民の生活水準の向上に努めます。

第2章 町民参加の実施

(町民参加の実施)

第8条 町は、次の町の仕事を行うときは、町民参加を行います。

(1) 町の基本構想、基本計画その他基本的な事項を定める計画の策定又は変更

(2) 町政に関する基本方針を定める条例の制定若しくは改廃及び町民に義務を課し、又は町民の権利を制限することを内容とする条例の制定若しくは改廃

(3) 町民が利用する施設の設置に係る計画等の策定又は変更

(4) 町民の暮らしに大きな影響のある制度の導入又は改廃

(町民参加の実施の特例)

第9条 前条の規定にかかわらず、町税等の賦課徴収に関するもの、法令の制定又は改廃に伴うもの、緊急的に対応しなければならないもの及び政策的判断が必要ないものは、町民参加を行わないものとします。

第3章 町民参加の方法

(町民参加の方法)

第10条 町民参加の方法は、次のとおりとします。

(1) 審議会、協議会又は委員会

(2) パブリックコメント手続

(3) 町民アンケート

(4) その他適切な方法

2 前項の町民参加の方法は、その都度効果的な方法を選択して適切な時期に行います。

(審議会、協議会又は委員会)

第11条 審議会、協議会又は委員会(以下「審議会等」といいます。)は専門的かつ技術的な判断が必要なことについて広く意見を聴き、様々な角度から検討する必要があるときに設置します。

2 審議会等の委員を選ぶときは、委員の一部を町民から公募するよう努めます。

3 審議会等の委員を選ぶときは、男女比率、年齢構成等を総合的に判断します。

4 審議会等は、原則として公開します。

(パブリックコメント手続)

第12条 パブリックコメント手続は、町の政策を決める前に、その案を事前に公表して、町民の考えを幅広く把握しながら、町の政策に反映させる必要があるときに実施します。

2 パブリックコメント手続を行うときは、次のことを公表します。

(1) 町の政策の案をつくった趣旨又は目的及び内容

(2) 町の考え方と議論となるポイント

(3) 町の政策の案を理解するために必要な情報

3 パブリックコメント手続を行うときは、町民が意見を提出できる期間と方法を明らかにします。

4 パブリックコメントの提出の方法は、郵便、ファクシミリ及び電子メール等により行います。

(町民アンケート)

第13条 町民アンケートは、多くの町民の考えを把握し、かつ、町の政策に反映させる必要があるときに行います。

2 町民アンケートの目的、内容及び対象者等は、事前に公表します。また、集計分析した結果についても公表します。

(その他適切な方法)

第14条 町は、第11条から前条までに定めるもののほか、より効果的と認められる町民参加の方法があるときは、これを積極的に用いるよう努めます。

(法令等で実施するもの)

第15条 町民参加の方法について、法令等で決められているものは、その方法により行います。

(非公開とするもの)

第16条 町民参加を行う中で、個人情報や公正で円滑に進めることができない内容が含まれるときは、非公開とします。

第4章 町民の意見等の取扱い

(意見等の取扱い)

第17条 町は、町民参加によって提出された意見等に対し、町の仕事として反映させられるよう真摯に検討します。

2 町は、提出された意見等の検討を終えたときは、速やかに次の事項を公表します。

(1) 提出された意見の内容及び検討された経過と結果

(2) 検討された結果の理由

第5章 雑則

(委任)

第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定めます。

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行します。

(経過措置)

2 この条例の施行の際、既に着手され、又は着手のための準備が進められている町の仕事であって、時間的な制約等により町民参加を行うことが困難と認められるものについては、この条例は適用されません。

朝日町まちづくり条例

平成19年3月16日 条例第3号

(平成19年4月1日施行)